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ほぼ一世紀を生き抜いた近代日本を代表する知識人の一人長谷川如是閑の生涯に渡る思想的営為の全体像を一貫したパースペクティヴのもとに解明しようとした労作。著者がめざしたところは実に野心的である。だがその試みがはたして成功しているかどうかは別問題であって、私にはどうも成功しているようには思われなかった。要するに著者の「論証」に対してあまり説得力を感じなかったのである。例えば著者は「長谷川の国家、社会観は、個人の意志を至高とする社会契約説ではなく、個人と社会を運命共同体的に認識する社会有機体説に基づくものである。それゆえ、状況によっては、国家との緊張感を喪失させる要素を内包しているものといえる」と論じているが（75頁）、ここで著者は「社会有機体説」と「国家有機体説」の両者を混同している。如是閑の社会観が「社会有機体説」だというのは著者のいうとおりであるが、だからといって彼が国家を「有機体」と捉えていたことにはならない。如是閑において「国家」は社会を外敵から防衛する機能を有するかつ社会がアナーキーに陥るような事態が生じたときに秩序を強制する「装置」「機構」――いわば「特殊権力装置」――として理解されている。つまり如是閑は有機体としての「社会」と機構としての「国家」を対置させ、前者を人間生活にとってヨリ根源的なものであるとして上位においたのであって、著者の主張するように「国家を社会と同列化」（同上）した訳ではなく、社会（およびそれを構成する個人）と国家との関係はつねに「緊張」を孕むものと捉えられていたと私は理解している。著者の行論を追ってみてもこの理解を変更するほど説得力のある論証は残念ながら得られなかった。また欧州の思想家たちの如是閑に対する影響を論じながら（第二章第二節〜第六節）欧州思想史についての理解は不充分なレヴェルにとどまっており（就中政治思想史上「多元的国家論」と呼ばれている理論については根本的に誤解をしているとしか思えない議論を展開しており、この点は如是閑の思想を論ずるにあたって致命傷となりかねない）、この部分は甚だ浅薄で表層的なものとなっている。なお推敲不足によると思われる文意の混乱、校正の不充分さを思わせる誤記も目立つ。とはいえ得るところもそれなりに多くあったし、なによりも大きな問題に真っ向から取り組んだ著者の意欲に敬意を表して、評価は星3つとさせていただいた。

面白かったです。ファインマン・・・なかなかユニークな人です。

いろいろな角度(画数、字の意味、由来、響き等)から名前が選べて良かったです。参考になりました。

あちこち古墳とか見て歩くのが好きですので、この本を持って散策したいです。もう少し解説があると更に良いですが、問題無しです。

講談社が出版数日前に中止しただけあって何かあると思って買いましたが、こりゃあ発禁になりそうな内容です。講談社が出版していれば興味のある本ではなかったんですが、皇室の、いや日本の一問題として考えさせられます。

白州次郎・正子の娘さんからみた二人のお話だということで読んでみました。 大変面白く、一気に読んでしまいました。

歴史が好きな私にはいい本ですね、参考になります歴史の勉強にもなります。

坂本龍馬に関する書物を3冊購入。一気に読んで比較したところ、これは一番…つまらなかったというかなんと言うか。 文字も大きめ、総ルビなので、小学生でも読めますね。 あれれ？と思ったのが、人の名前の漢字。横井小楠が、横井小南になってました。どっちが正しいんだ!? まあ、学校の歴史では、ここまで詳しく習わない(『薩長同盟』『船中八策』『大政奉還』そして、暗殺された。蛇足で、日本初新婚旅行ってとこ？)から、『教科書が教えない』なんでしょう。 やはり、歴史ものは色んな書物を読むべきですね。学者先生で違うし。

歴史には闇の部分あり、ってとこですね。 史実の裏側というか、「ほう、ほう」と読みました。 坂本龍馬に関する歴史の斜め読みってことで、読むと面白いですね。今なお、坂本龍馬の暗殺者が誰なのか謎ですが、ひとつの答えでフリーメーソンが関わってると言えそうですね。 高校の修学旅行のときにグラバー邸に行ったのに、そーんなこと知る訳もなく…。今一度、長崎に行きたくなりました。

これいいわぁー。久しぶりに心にヒット（古い）。 占星術関連の本で、ときめいたのは何年ぶりかしら。１７世紀の占星術を取り巻く環境。リリーや当時の占い師たちのことも書かれていて新鮮です。